幹細胞培養液、上清液(他人の)の危険性
日本ではなんの規制もなく他人の幹細胞培養液、上清液が行われていますが、これは非常に危険な事です。今は他人の幹細胞培養液、上清液は法律の抜け穴になっているため、また価格も安く作れるので、「儲かればいい」という患者さんの安全になんの配慮もしない医師らによって広まってしまっていますが、アメリカではその危険性から人体に注射する事は禁止されています。
なぜ危険なのか。ここでは他人の血液製剤(他人の血液から作った薬)に関して厚生労働省 が発表している 血液製剤の安全対策について から見てみます。
上記「血液製剤の安全対策について」8pから引用します。
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/03_2.pdf
採血基準の検査と問診を経て採血された血液は、血液
製剤としての安全性を確保するため、感染症等のための
検査が行われます。ここで不適とされた血液は、製剤と
して用いられることはありません。
表 3 - 4 は、現在実施されている検査項目です。こ
のうち、医薬品医療機器法に基づく「生物由来原料基準」
で定められている項目については、国内で採血された血
液だけでなく、海外で採血され、国内に輸入されている
血漿
しょう
及び製剤についても適用されます。
抗原・抗体検査とは、体内に侵入した病原体(抗原)や、
病原体を攻撃するために作られたタンパク質(抗体)を
検出するものであり、NAT とは、病原体の遺伝子を構
成する核酸の一部を人工的に増やし、病原体の有無を検
出する方法です。抗原抗体検査は従来の凝集法からより
感度の高い CLEIA(Chemiluminescent Enzyme
Immunoassay,化学発光酵素免疫測定法)に、NAT
についてもより感度の高い機器・試薬に変更しました。
いずれも、病原体による感染のリスクを減らすために
効果のある検査法です。例えば、輸血後肝炎は、献血へ
の移行、原因となるウイルスの発見に続く、図 3 - 5
のような検査法の開発・導入・改良によって、発症率が
著しく減少しました。
しかしながら、いずれの検査にも検出限界があるため、
病原体に感染して間もない頃(初期)には、感染性はあ
るのですが、病原体がごく微量しか検体に含まれていな
いため、検査を行っても、抗体や病原体を検出できない
場合があります。こうした期間を「ウインドウ期」とい
います(「ウインドウ期」については、31 ページ参照)。
現行の検査法では、この「ウインドウ期」をかなり短縮
することができましたが、未だに存在するために、輸血
による感染症の発症率をゼロにすることはできません。
このように「医薬品医療機器法」で規制対象とされて、国が定めた厳重な検査をしたものでも、HIV、HBV、HCV、HTLVなどの危険な感染症を完全に防ぐ事はできませんし、実際に未だに他人の血液製剤による危険な感染症は起こっています。また、クロイツフェルトヤコブ病などの検査する術がない感染症は、どの検査をしても防ぐ事はできません。現在は、幹細胞上清液は規制対象に入っていないので、日本国が安全性を担保されておらず、統一された検査基準もない状態のものなのです。ですので、他人の幹細胞上清液は必ず近いうちに規制されるはずです。
あなた自身の幹細胞上清液(培養液)
もちろん他に方法がなければ、仕方ありませんが、1mlあたり2−3万円を追加すれば、脂肪吸引をして自分の幹細胞から、「世界に一つだけの、あなた自身の幹細胞上清液」を作る事ができます。こちらであれば、あなた自身のものでありますから感染の危険もありません。また、あなたが必要としてるサイトカイン、成長因子を持った、他人のものではない、幹細胞培養液を作り出す事ができるのです。
値段だけで判断しない事
あなた自身の一生に渡る健康、寿命などにどこまで気をかけているかを確認してください。安く行う事だけが、良心的、ではないのです。医療、特に美容医療は、生きるためにどうしても必要な医療、ではないですから、安全性を十分に気を使わねばなりません。この点を治療前に必ず確認してください。